はじめに
なぜ、私どもは商業店舗専門に拘るのか。
不動産は大きく分けると、住居・事務所・店舗・倉庫・工場・駐車場でしょうか。
これらのうち、駐車場を除くと、流動性が顕著なものは住宅・事務所・店舗となろうかと思います。
不動産には相場というものがあります。
売買は勿論の事、賃貸借に関しても、基本的には同様の事が言えます。
駅からの距離や建物のグレード、内装の質感、住居であれば陽当り等によって、賃料が決まって行きます。
諸条件が同等であれば、一区画立地が異なっても大きく賃料に乖離が生じる事はないはずです。
ところが、店舗に関しては、その乖離が生じる事が多々あります。
間口や天高が50㎝異なるだけでも大きく異なるケースがあります。
この乖離を理解するには常に店舗のマーケットと触れていないと、片手間に店舗を扱っていては厳しいでしょう。
それ以外にも店舗の場合は住居や事務所と異なる点が数多くあります。
一つ例を挙げますと、大抵の場合、住居や事務所は内装まで全てオーナー負担です。
店舗の場合は通常、スケルトン(建物躯体のまま)で貸し出します。
基本的には内装は全てテナント負担となる訳ですが、テナントが設備容量を増量したいと、用途変更を行って欲しいと希望したり、はたまた増量後の設備の維持管理はオーナー負担なのか、テナント負担なのか、所有権はどちらに属するのか等、内装工事に入るまでに、取り決めなければいけない事柄は少なくありません。
勿論、具体的な設備チェック、工事の実施は専門の工事業者さんにお願いする訳ですが、その工事業者さんと、仲介の立場である我々がある程度の知識を有した状態で、お打合せするのと、全く知識が無い中で、丸投げするのとでは大きく異なる事は、どのような職種であっても同様の事かと思います。
不動産の賃貸借の仲介報酬は成約賃料の1ヶ月分相当額を条件に、法により決められております。
住居を仲介しても、事務所を仲介しても、店舗を仲介しても、その仲介報酬は変わりません。
私どもは、その1ヶ月分の仲介報酬を誇りを持って受領したいと考えております。
法により定められているからではなく、心から「感謝」されて仲介報酬を受領出来る様、この専門性の高い「店舗仲介」の現場に身を置き、日々精進しております。